2017.10.17

まったくの初心者に向けるアニメの作り方4・動きを考える・

作業ノウハウ

カボ

 

こんにちは!
お子様に囲まれてお子様向け映画をおひとり様キメることも厭わないカボです。
映画はやっぱり勉強になりますよ~いろんな大人がいっぱい頑張ってますからね。
あと普通に面白いです。

動きを作る

さて、ここらで動かすということに重点を置いて話してみようかなと思います。
アニメで『動かす』と言うと、原画を描いて中割していけばいいんだろ?と思われるかと思います。
確かに間違いではないのですが、それをもう少し深く考えて動きを作るということを知っていただきたいです。

たとえば、このただの丸。

これを地面に落とすというアニメを作りたいとします。
原画はどうしましょうか?
落ち始めるところと地面についたところでしょうか?
それでひとまず作ってみましょうか。

落ち始める場所を1とし、地面につくまで均等に割ってみました。
どうでしょうか?
明らかに不自然ですよね。
落ちるというより移動しているだけ・・・それは何故でしょう?

動きを考える

まず私たちが考える動きとは、普段見慣れているものがイメージとしてあります。
私たちが生きている環境には、重力があって、空気があります。
物には質量があります。
動くには、力が働きます。
動くと一口に言っても、様々な要素が存在します。

上の例が何故不自然なのか。
・落ちるという言葉から想像する速度よりも遅い。
・丸の大きさから受ける印象分の重さを考えていない。
・力の流れを考えずに、均等に割っている。

大まかにこんなところでしょうか。
では、これらを踏まえたうえで作りなおしてみましょう。

作り直してみました。
どうでしょうか。
ちゃんと落ちていると思います。

もっと考えてみる

下に落ちるまでの動作を細かく見てみましょう。

落ちるまでの枚数ですが、これは原画含め6枚です。
それを2コマで繋げてます。

1枚目の時点ではまだ持ち上げる力が重力に勝ってます。
上方向の力が消えてすぐは、まだ下方向の力と一緒に働いているので速度が遅いです。
そして力が消えて、影響する力が重力の力のみになり、徐々に落ちる速度が早くなります。
地面につくと、地面からの反射する力が発生してバウンドします。
新しく力が加わらない限り、お互いの力が反発して徐々に弱まっていき、やがて停止します。

ここまでが基本として頭に入れておいて欲しいことです。
もちろん、シチュエーションによって動きは全然変わってきますが、あくまで基本です。
これを意識するのとしないのとでは出来に大きく差が出ますよ。

考えながら作りましょう

さてさて、なんか小難しいことを話してきたような気がしますが、
そこまで専門的に勉強しろという話ではないです。
知識はあるに越したことはないですが、
実際は小学生の教科書レベルの知識があればじゅうぶんに理解できることかと思います。

考えながら、まわりの動きをよく観察してみてください。

それではまた次回。

 

このシリーズをはじめから★
まったくの初心者に向けるアニメの作り方 ・アニメとは編