2017.04.24

スミベタとリッチブラックについて ~黒にまつわるお話~ 

印刷の基本

GOTO

 

アドラク!デザイン担当のGOTOです。
スミベタ?リッチブラック??

印刷に関わる仕事をしている人でないと聞き慣れない言葉だと思います。
印刷に関わる仕事をしていても、キャリアや作業内容によっては
『聞いた事あるけど、詳しくは知らない…』
『みんなの会話には出てくるけど、今更聞けない…』という方もいるかもですね。

そんなあなたに!今回はスミベタとリッチブラックについて簡単に解説していきます!!

スミベタとは?

CMYKのうちK100%のみで作る黒の呼称です。
CMYKで単純に『黒』というと、基本的にはスミベタのことを指す場合が多いです。

リッチブラックとは?

リッチブラックとは、スミベタのようにKだけではなく、他の色も掛け合わせる事によって作る
より濃く、深みのある黒の呼称です。
印刷会社によって推奨値は違いますが、CMY40%、K100%を推奨している会社が多いです。

リッチブラックを使用する場合の注意点として、
CMYKの合計値の上限も印刷会社によって異なります。
250%以下になるようにという会社もあるので、CMYは40%程度がオススメです!

スミベタとリッチブラックの違いと使い分け

では、スミベタとリッチブラックはそれぞれどんな場面で使うべきなのか?ですが、
まずは見た目の違い。

どちらも黒ではあるのですが、リッチブラックの方が濃いのがおわかりいただけるでしょうか?
先ほども紹介しましたが、リッチブラックの方がより濃く、深みのある黒です。
普段使いはスミベタ、『リッチブラック』の名の通り、
より高級感を演出したい時にはリッチブラックといった使い分けが考えられます。

が、使い分ける時に気を付けなければいけないのが『見当ズレ』と『オーバープリント』です。

見当ズレって?

多色印刷の場合、印刷の方式にもよりますが、まずはK、次にC、次にM、Yというように
それそれの色を順番に用紙に刷っていきます。

同時に刷らない以上、用紙が水分を吸って伸びたり、用紙自体の位置が何らかの原因でズレたりして、
色が完璧に重ならないケースが出てきます。これがいわゆる見当ズレです。

特に、細い文字や線などで色がズレると非常に読みづらくなってしまいます。

スミベタの場合だと使うのが一色のため、基本的に見当ズレは起きません。
細い文字や線に黒を使用する場合は、スミベタを使用するのが一般的です。

次にオーバープリントですが…ちょっと長くなってきましたね。
オーバープリントに関しては別頁で解説させて頂きます♪

 

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